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2006年02月02日

桜咲く

2000.jpg

 数年前から我が母校の大学で桜再生プロジェクトなるものが始まっていました。
それは何かと言うと、
新校舎を建設する際に伐採した樹齢百年余の桜の樹をどうにか産業廃棄物にせず、
再生できないかという試み。
こうした関係者の思いは、桜材を版木とした浮世絵の作製と学生研究室の大テーブルという形で
残されることになりました。

そしてこのたびやっと、素晴らしい浮世絵作品となって完成しました。

それが写真の完全復刻
●歌川広重 名所江戸百景
「隅田川水神の森真崎」です。

写真だと浮世絵の素晴らしさはあまり伝わりませんが、
「蒼い空の清々しさと桜の麗しさ」をぜひ感じていただければ嬉しいです。

到着してしばらく、うっとりと眺めていましたが、
壁に飾ると何ということもない部屋に、品格が醸し出されて本当に素敵。

全30回の摺り工程ということですから、こんなに微妙な色合いが出せるのです。

「桜咲く」

世間は受験シーズンですが、早くこんな色の春が来ないかしら・・・と
浮世絵の前を通るたびに筑波山を望んでいます。

そうそうまたシンクロニシティ。

江戸東京博物館で2月12日まで、1856年(安政3年)画といわれる、
この浮世絵が公開されているそうです。

ウチにあるものは、現代の名工による完全復刻版ですが、
やはり「本物」を見てこようと思います。

投稿者 M.Ohira : 2006年02月02日 00:30