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2007年02月01日

カンブリア宮殿と黄色のネクタイ

 私はテレビ東京出身であるので、もちろんテレビ東京を贔屓にするが、
今、いちばん気に入っているテレ東の番組は「カンブリア宮殿」。
その理由は村上龍さんが司会だから。

村上龍さんが書かれた小説は以前からのくファンであるが、
私はそれ以上にトークショーにおけるMCとしての才能に惹かれている。

でもこれは才能やスキルではなく、村上さんの天性の力であるので
どんな名アナウンサーでも彼のような司会者にはなれないと私は思っている。
だから軽い嫉妬などを覚えつつ毎回楽しみに見ている。

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全日空会長でいらっしゃる大橋洋治氏がゲストで見えた回も面白かった。
トーク番組というのは、なかなか着地点が見出せず、
フラストレーションに苦しむことも多いのだが、ゲストとMCがうまく化学反応し、
異質なものが融合するとこれ以上面白いものはない。
そういった意味で村上さんは融合の天才であると思う。
その融合の天才と懐の深く広い経営者の大橋さんがトークするのだから
面白くないわけない。


こんな場面があった。大橋会長は村上さんに向かって突然、
「パイロットに向いている顔ですね。こんな雰囲気の人がパイロットに多いのです」
というような発言をされた。
けげんな顔を村上さんはしたが、番組が終わる頃には
なぜ大橋さんがそのような発言をしたかが漠然と理解できたし、
私も村上さんはパイロット顔だと思う。
その理由はなかなかうまく説明できないが、
「魂に貫かれたゆるぎない1本の筋」みたいなものが、
あるか、ないかではないかと私は勝手に思った。
そこからパイロットにどう繋がるかはここではうまく語れないが、
大橋氏は直感的にパイロットが持っている資質と同様のものを村上さんに
感じたのだと思う。

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ところで大橋さんは黄色のネクタイをしていらっしゃった。
この暖色系の暖かみを感じさせる色が
ユーモアと知力を兼ね備えた大橋氏に大変お似合いであった。
ビジネスの最前線ではなかなかなかなかチョイスされることが少ない黄色のネクタイ。
VTRでも同様の黄色のネクタイをしていたので、
ご自分の性質や性格、見せ方をよくご存知の方なのだろうと思った。

黄色のネクタイが示すもの。
まさしく大橋さんがピンチのときに行った社員とのダイレクトトークに表れている。
太陽の色、光の色。すべてものに満遍なく光を注ぐ。そしてその中心でコミュニケートする人。
この人物は温かく、人の痛みがわかり、
自らも痛みを受ける熱い血の通った人間でなければならない。
光と影を持つ人。
黄色のメッセージはたくさんあるが、この人の下でなら仕事をしてもいいと思えたという
村上龍さんのコメントに私も共感する。


黄色のネクタイを上手に着こなす大橋会長は、
次にどんな楽しみをわれわれに与えてくれるのだろうか。
全日空が開発に参加したという新しい飛行機に早く乗ってみたいものです。

投稿者 webmaster : 2007年02月01日 11:50

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